シュート!/大島司(漫画)

週刊少年マガジンが生んだ大傑作サッカー漫画です!
もはや古き良き作品と呼ばれますかね?

掛川高校に入学した田仲俊彦。
同じ中学サッカー部出身の平松和広、白石健二と共にサッカー部に入部する。そして、そこで三人は「天才」久保義晴と出会う。

いやー、長い作品ですからね。このあらすじは本当に触りになってしまいますね。

名作「キャプテン翼」と本作は方向性がかなり違います。
前者が徹底してサッカーを描くことで「サッカーの楽しさ」を伝えているのに対して、本作はサッカーを主軸にしながらもそれ以外の人間関係、出来事にもアプローチした「青春物語」です。

読んだことのある人のほとんどが、やっぱり久保先輩の死に驚いたのではないでしょうか? 私は後追いで読んだ世代なのですが、それでもショッキングでした。しか全編通して「久保の死」は本作の大きな軸になっています。

「トシ、サッカー好きか?」という久保先輩の台詞もまた特別なフレーズとして引用されていきます。それをしつこいくらいにテーマ付ける事で本作における「サッカー」という概念は「人間」に結びついていくのです。

印象的なのは、高校生サッカー少年たちが思春期特有の悩み・葛藤を試合を通して乗り越えていく場面です。主人公格の三人のみならず、チームメンバーそれぞれにその場面は用意されています。私はこのような場面からチームスポーツとしてのサッカーの表現をみました。

このようにかなりバランスのとれた作品です。青春白書として読むも良し、サッカー漫画として読むも良しです。

あえて今回は無印版(続編「蒼きめぐり逢い」、「熱き挑戦」、「新たなる伝説」を除く第一部)にのみ焦点を当てるなら、やっぱり初の全国制覇達成は涙なしでは語れません。久保が夢見、そして残されたメンバーの悲願が達成された瞬間は、読んでいる側にも様々な思いがよぎります。
そして神谷の涙! 久保に代わり主将となって、かつて久保と交わした夢の誓いを果たした時の表情は、ただただ胸を打たれました!
他にも一杯泣ける場面がありますので、ぜひ! 今年W杯でしたし(笑)

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2010年9月

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